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一枚のポスター

代表の家に来たことがある人は、きっと玄関の左側の壁に貼ってあるこのポスターを見たことがあるでしょう。代表はポスターを貼るってことはあまりないのだが、なぜかこのポスターは好きで、こうして目立つところに貼っている。写真の人物は障害を持っているのだが、それを感じさせない透明な明るさがいい。

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彼の名はクレイ・レガツォーニ。スイス生まれの元F1ドライバーで、1970年 フェラーリでF1デビューし、1980年にアメリカ西GPの事故で負傷するまでの11年間に5勝をあげた。
この事故でクレイ・レガツォーニは下半身不随になり、以来車椅子生活を強いられることになった。当然のこと、レースを引退せざるをえなかったが、サーキットを離れてからもステアリング上のボタンでアクセルとブレーキを操作できる特別な車両を運転するようになった。このポスターは、特別につくられたホンダの車をドライブしてCMに登場したときに一緒につくられたもので、2000年ころのものだ。
が、2006年12月15日、イタリアの高速道路でトラックと激突してそのレガツォーニも事故死してしまった。享年67歳。この時レガッツォーニは、クライスラー製のステアリング機能だけで運転出来る特別仕様のボイジャーをドライブしていたらしい。

代表は、最後の最後まで好きな車を走らせながら逝ったレガツォーニの人生をうらやましく思うところもある。しかし、それ以降、このポスターに目をとめるたびに、事故死のことを思い出して切なくなった。ポスターを外そうにも、それがまた悲しい気持ちにさせる。

あふれる魅力で輝く人は、なぜかやりきれない死に方をすることが多い。たとえば、同じF1レーサーで衝撃的な事故死を遂げたアイルトン・セナ、ボーイフレンドと交通事故死したダイアナ妃、病死したクイーンのリードボーカル フレディ・マーキュリーなど。そのことでまた生きた時間が輝きを増す。

このポスターはずいぶん色が褪せた。もう外すことにしよう。

コメント

細く長く
こんばんは。
如何にもらしいお部屋ですね。
絵描きや小説家なんかでも短命な人が多いですが、そういう人はそういう人なりに充実した人生を送ってるんでしょうね、太く短く。
私なんか細々とくすぶり続けてるってとこです。

線香花火みたいなもんかな。
それぞれ
代表の家は、築100年の庄屋さんだった家を移築したもので、骨格はそのままです。釘は一本も使っていません。
普段は住んでいないので、震災のときには被災者の方に使ってもらうように伝えましたが、すぐに全村避難になってしまいました。
田中さん、また絵が描きたくなったらアトリエにしてください。
十代そこそこで名作を残して亡くなった作家もいれば、年老いて、最後の作品が評価されたアーチストもいます。それぞれですよね。
また、作家さんばかりではなく、作品を手に入れた側にとっても作品の価値のあり方は様々、特別なものなんです。
田中さんの作品も誰かが見、心に残していると思います。

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