FC2ブログ

野菜の気持ち

 作業場Aの片付けと整備を始めてから1ヶ月半が過ぎたが、やればやるほど手を加えたい所が増え、やった所からも問題が出て来るので、やることが減り具合が計画に対して少ない。進んではいる。

 ここを新しい拠点にしてからの人的及び情報的な広がりというのは考えもしなかったことで、代表は、やる気になればどんな形でも規模もあまり関係ないと考えていたが、やはり見え方というのは無視できないと認識を改めるようになった。

  2020010901.jpg

 作業場の周りに防草シートを張っていると、通りかかった時に時々挨拶だけする近くの農家の方が入って来て「よかったら教えてもらえませんか」と言った。この方は里芋だけでも代表の5倍くらい作っている立派な農家なんだが、大きなビニールハウスでゴソゴソやっていると新人の代表も立派に見えてしまうようだ。

 何事かと思って話を聞くと、1反のホウレン草が全部黄色くなってしまったということで、原因がわからないということだった。使っている肥料は鶏糞と化成肥料だけらしいので、実際に黄色いホウレン草を見てみないとわからないが、代表は肥料切れだと思った。「胡瓜も駄目じゃないですか?」と聞いたら、その通りだった。育ちが悪くて早く枯れてしまうらしい。一度肥料切れを起こしたら追肥しても復活しない。直ぐ効いてあっという間に無くなる化成肥料じゃなくて、じんわり長く効いてくれる有機肥料を使って、時間をかけて土作りすることを勧めた。やり方がわからないというので、代表が手伝いながら一緒にやることになった。

 この農家の技術が劣っているというのではなく標準的で、大々的にハウスで作物を栽培しているようなプロの方々でも野菜の気持ちがわかって肥料を与えている人、わかって土作りをやっている人は本当に少ない。大抵は普及員の指導だとか家長の長年の経験と勘でやっている。一方的に「俺はこうやっている」というのが普通なのだ。それでも作物はできるし。

 しかし、そこには作物と対話するという発想が無い。作物がどうして欲しいのか?どうしたら幸せになるのか?という、作物も人間と同じ生き物なんだという理解が欠けている。だから、作物の声が聞けなくて、機械的マニュアル的なやりかたになってしまって、ホウレン草が黄色くなるまで気が付かないというようなことが起こる。毎日ホウレン草に話しかけて、ホウレン草の気持ちがわかっていたら黄色くなる前に肥料をやることができたはずなのである。有機の肥料や土作りの大切さに気付けたはずなのである。もっと言えば、人間がご飯を食べるように野菜にもご飯をあげるという代表の理論にみんなが辿り着くはずなのである。

 嗚呼。代表が対話しながら育てた可愛い作物たちはどう評価されるんだろうか。違いがわかってもらえるんだろうか。早く世に問うてみたい。強くそう思った一日だった。

コメント


管理者のみに表示

トラックバック