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鍬を買う

 畑を耕すには鍬(くわ)という農具を使う。長い長方形の鉄の板状の物に柄が付いたあれだ。土に入る部分が長いため、畝とか田んぼの畔を作る時に効率良く作業ができる。その板状の所が鍬の半分くらいの大きさの農具があって、それを唐鍬(とうぐわ)という。代表はこれまで古い唐鍬一本で耕してきた。理由は、使いやすい良い鍬が無かったからだ。

 最近の鍬の例をあげるとこんな形になっている。

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 ケチを付ける訳ではないが、代表に言わせると木の柄と鉄の本体を繋ぐやり方が理に適っていない。軟らかい木を鉄板で外側から挟む、しかも細いボルト2本で鉄板を押すという構造だと、木がたわみボルトも軸力が出ない。ボルトの先と鉄板は点接触だから緩みやすい。しかも、余計な部品が多いから重くなる。

 もうひとつ例をあげてみよう。
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 こちらは柄に対して本体の角度が変えられるようにしてあるみたいだが、ボルトで締め上げるという使い方は良いにしても、締め上げる力に対して木が耐えられない。緩むし、柄に穴が開けてあるから強く締めたら割れてしまうだろうと思う。

 今やシンプルでしっかりした作りだった昔の鍛冶屋手作りの鍬は手に入らなくなり、ホームセンターに並んでるこういった鍬は金の無駄使い。だから、代表は鍬を買う気が起きなかった。不便ではあったが、唐鍬だけでまかなってきた。

 ところが、代表の気持ちを動かす鍬が本庄の金物店にあった。本庄といえば一歩先はもう群馬県という遠さだったが、どうしても現物が見たくなって出かけて行き、納得できたので1本買って帰った。

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 どの辺が納得できたのかと言うと、まず、柄と本体のつなぎ方が合理的なことである。

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 微妙に緩いテーパーを付けた円柱の中に、やはり緩いテーパーを付けた柄が差し込まれ、打ち込まれている。柄と円柱は面で接触して、全面で木を絞るように使っているため緩みにくい。鍬を振る時には遠心力が働いて、柄に対して本体が締まる方向になるため、常に締めながら作業することになるから更に緩みにくい。しかも、本体の円柱との接合部が、バーリングというのだが切り起こされて全周溶接されているために応力集中し難い。まずもって溶接部が壊れる心配は無いだろう。

 裏側を見ると、柄を挿し込む所にもわざわざバーリングがしてあり、製造するときの挿し込み易さということもあるのだろうが、打ち込む時の柄へのダメージを最小限にしている。ホームセンターの廉価な鍬なんかには欠けている、なかなかできない細やかな配慮である。

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 本体の板厚も充分。重さも程々で、ホームセンターのペラペラの鍬みたいに土の中に打ったときに跳ね返されるようなことも無いだろう。

 ひとつ代表が気になったのは、柄の裏側への出っ張り量が大きいことだ。

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 この部分が作業中に引っかかってしまわないのだろうか?金物店の人は大丈夫と話していたが、確かに通常の作業ではその部分が浮くので、邪魔をすることは無さそうだ。

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 ただ、湿った土の場合出っ張りの周りに固まるし、本体の下の平らな面を使って畝を鎮圧する時などはやっぱり邪魔だ。切ってしまえば良いかもしれないが、木が収縮した時には更に打ち込む必要があることを考えると、鎮圧は唐鍬でやって、しばらくこのまま使って様子を見た方が良さそうだ。

 これで値段は6000円を切る。安い!と代表は思った。

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