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ハチロー君の梅林のこと

ハチロー君は代表の先輩。
写真は、息子さんがデザインしたハチロー君のラベル。
そう。ハチロー君はこんな人。

ハチローくん


 ハチロー君の家は代表の家の隣(と言っても、500メートル先)で、70本の梅林を、毎年近所の人に開放している。でも、梅林は放置状態。枝の剪定もしていなくて実のなりが悪かった。それで、昨年、この梅林をひとの駅で管理させてもらって、増えた収穫分をイベントに使おうと目論んだ。ハチロー君に相談したところ快諾いただいたので剪定を始めた。

梅林

 ところが、時すでに5月。大幅に剪定時期がズレ、結局、例年よりももっと結実が少なくなるという失態をやらかしてしまった。当然、収穫を楽しみにしていた人たちをがっかりさせてしまったわけで、足取りも重くハチロー君のところに謝りに行くと、「3、4軒が3キロずつもあれば充分だ。残りはぜんぶ労力を注いでくれた方々の権利だっぺ」。
そして「ぎなりでいいべ~」とハチロー君は言ったのだった。

「ぎなりでいいべ~」って、みなさんはあまり聞いたことがない日本語だと思う。福島の方言だ。
これは、「ぎなり」「で」「いいべ」と三つの語から構成されていて、「ぎなり」は、あえて標準語に言い換えると「自由気まま」とか「そのまま」ということで、「で」は接続助詞で、「いいべ」は「良いだろう」の意味だから、標準語で続けて言えば「そのままで良いだろう」となる。

 しかし、福島弁で「ぎなりでいいべ~」と言うのと、標準語で「そのままで良いだろう」と言うのとでは、言葉を交わす人間関係、及び言葉にこめられた感情は全く別物だ。「そのままで良いだろう」の方が言語学的にはよほど的確な表現だと思うのだが、そこには温かさというものが無い。たぶんその後に「そのかわり、君の責任だよ」なんて、冷たい言葉が続きそうな感じがする。でも、「ぎなりでいいべ~」の後には「やれることはやったんだから、しょうがないよ」という、辛い思いを共有するやさしさがセットになっている。やっぱり福島弁って、いいなぁ。

その時のハチローくんの「ぎなりでいいべ~」がとってもありがたかった。
ハチロー君の梅林は、また剪定の時期を迎える。
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