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ハチロー君の梅畑

 ハチロー君の梅畑は、代表の通り道の側にある。草でぼうぼうになったのを見るたび「早く手入れしないとなー」と思っていた。そう思いながら7年もの年月が経ってしまっていた。

 最後にハチロー君の梅畑の剪定をしたのは、震災のちょうど一週間前の、春のように暖かい日だった。メンバーは小林さんと高野さん。高野さんが、梅を使った特産品を開発して、民泊を始めてお客さんに食べさせるという構想を描いて動き出したところだった。また、ここでは梅の近くにだけ生えるというキノコが採れるらしく、もしかしたらそれがカフェ・ダノニーのメニューに加わるかもしれなかった。楽しい夢があった。

 思い出すと辛いが高野さんは遠い所へ移住し、カフェ・ダノニーも閉店した。剪定どころの話ではない状況が続いた。

 その間、除染作業が一回あって、草刈は時々ジュイチさんが来てやってくれたそうだが、それでなかったらとっくに枯れてしまっていただろう。まだこの状態で保てたのはジュイチさんのおかげだと思う。

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 ここからは代表が面倒を見る。夢は消えたが、亡くなったハチロー君との約束だから。
 作業を開始して早々に自転車に乗った通りがかりのおじさんが「飲め」といって缶コーヒーを置いていった。

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 いやー通りがかりの人にもらうわけにはいかないよ。それに代表はこの前原宿で一杯980円のコーヒー(コロンビア)を飲んだばっかりだったから、その感覚を麻痺させないようと思って断ったんだが、「いいから。温かいうちに飲め」といって行ってしまった。

 ありがたくいただきました。

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 感謝します。

 しばらくすると、ハチロー君の奥様が飲み物の差し入れを持って来てくれた。

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 梅の木が枯れてしまうのではないか不安だったと話していた。確かに枯れた木もあった。カミキリムシが入って大きな穴が開いてしまっている木もあるが、代表が来たからには大もう丈夫だよと伝えた。

 夕方、よしたかさんの奥様がいらしてニンジンをくれた。珍しい黄色いニンジン。

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 よしたかさんの牛舎はハチロー君の梅畑の奥にあるんだが、牛の気配がなかったものでどうしたのかと聞くと、もう飼っていないということだった。震災後に世話ができなくて殺処分されたのかと思ったが、奇跡的によしたかさんの牛舎の周りにはまったく放射性物質が降らなくて、飼料も使えたので、震災後も生かされて、元気な状態で関東の牧場に引き取ってもらうことができたそうだ。よしたかさんの奥様は本当に嬉しそうに牛の話をされた。ということは、この梅畑にも降らなかったということだ。守るべきものは守られたと考える以外説明できないだろうと思った。

 次の日までかかって、とりあえず1回目の手入れを終えた。

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 2,3年かけて草を刈れば笹も出なくなるだろうしキノコも出るだろう。枝を整理すれば立派な梅が実るようになるだろうと思う。

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