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信じる者は救われる

 代表の畑のダイコン。まだ虫がいるらしい。ボロボロだ。

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 「ありゃーブロッコリーがやられちまった!」畑仲間のタカハシさんの声がした。行ってみると、10cmほどの苗が10本ぜんぶ萎びていた。ひと目でヨトウムシの手口だとわかった。

「オルトランまかなかったんですか?」と代表は聞いた。

 オルトランとは、ヨトウムシみたいな幼虫の被害を防ぐのにもっともポピュラーな粒状の薬剤で、種を蒔くときや苗を植えるときにほんの少量土に混ぜるだけでほぼ100パーセント害を防ぐことができる。専業農家でも家庭菜園でも、まずオルトランの世話になったことがない人はないだろう。代表も使ったことがある。

 「いや、まいたんだよ。それも2回。苗を植える時とその後と。オルトランが効かなかったなんて初めてだよ。」ベテランのタカハシさんも混乱していた。

 代表の畑の師匠、イシイさんのところでは、レタスにヨトウムシが入って壊滅状態だという話だった。もちろんオルトランを使って。強力な薬剤でも使い続けるうちに虫に抵抗力がついてしまうってことかなーと想像するが、ほんとうのことはわからない。畑というのはよくわからない不思議な空間だ。

 たとえば、ひとつ例をあげると。
代表は農薬を使ってないから、作物を虫に食われちゃうじゃん。それでも育つことがあるから虫を取り除きながら手入れを続けるわけなんだが、そういうやり方って農薬を使うよりも体に悪い野菜ができるという説もある。つまり、作物だって虫に食われるために生きているわけじゃないので、虫に対抗するために、体内で殺菌物質を作り出すらしい。自分で農薬を合成してしまう。

 つまり、代表みたいに無農薬の害虫だらけという、いわば作物にとって厳しい環境下で育てると、オルトラン並みの物質が作物の中で作られて、農薬を使ったのとなんら変わりない、もしかしたらそれ以上人体に有害な野菜に育つということなんだね。虫に負けない自然野菜というのは、虫が食えない毒性を持つ野菜とイコールなんだと、そういう可能性もある。

むずかしいねー。食べ物をつくるというのは。農薬を使ってもダメ使わなくてもダメ。どうしろというんだろうか。昔からそうだったんだからということで判断するなら後者。虫が食えない毒性を持つに至った野菜の方がより自然な形ということになるだろうね。

 代表としては、答はふたつあると思う。

 ひとつは、人間も相手に合わせて変化するしかないってこと。オルトランで守られた野菜も、野菜自身が作り出した農薬を含んだ野菜も、どちらも美味しく食べて養分としてしまう体と心に変えていくのがベターだと思う。

 もうひとつは、そういうことを知ろうとしないこと。何事においても、知らないことが、鈍感なのが一番幸せな状態なのである。
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コメント

畑で考える人
農業哲学ってとこですか。
No title
正にそこです。それ故に惹かれるんだと思います。

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