FC2ブログ

巡る秋

 秋だ。ずいぶんと日が短くなり、まだ薄暗いうちに代表は家を出ることになった。今年で63回目の秋だが、同じ秋というのはなかった。今年の秋は去年の秋とはちがうし、去年の秋だって一昨年の秋とはちがっていた。63種類の秋だった。秋だけじゃなく春も夏も秋も冬も全部別々だった。だからひとくちに「秋」とか「冬」とか表現してしまうのは疑問がある。2017年の秋というふうに書かないといけない。

 巡る季節。代表の通勤路にあるこの池は、昔は何もない調整池だったが、25年くらい前に蓮が密生して埋め尽くしたため、干してさらって掃除した。

17100301.jpg

 その後、左の方面に浮き草が生え、広がった。その場所に、誰が放したのか、アヒルをでっかくしたような鳥が棲みつき、浮き草の島を拡大しながらどんどん数を増やして溢れた。繁殖エリアは住宅街まで及んだ。そのために全部どっかに連れて行かれてしまった。可愛そうに。

 その間にどこからか木の種が運ばれてきて浮き草の島に落ち、何本か根を張った。木がある程度大きくなったところで、今度はシロサギみたいな鳥が夜の宿にするようになり、木の成長と共に数を増やして、排泄物とかそれで育つ草なんかで益々島が大きくなっていった。掃除したはずの蓮も再び水面の3分の1近くまで茂ってきた。

 2018年の秋、蓮が半分くらい埋め尽くし、シロサギみたいな鳥はもっとやって来るようになるのではと代表は想像するが、果たしてどうなるのだろう。そろそろまた調整池としてどうなのかという話も出る頃だろうし。少なくとも、来年にはここが代表の通勤路ではなくなるし、代表自身も今年の代表ではなくなる。代表は何が言いたいんだろ。これも秋だからだ。

コメント


管理者のみに表示

トラックバック