ホワイトデーの怖い話

 ホワイトデーだった昨日、代表は和菓子屋に寄って家内へのプレゼントを買って帰った。家内と娘たちが「珍しいわね」とかいう。

 そんなはずはないだろう。忘れずに毎年プレゼントしている。忘れたときには後で埋め合わせしているし。女たちは都合が悪いことはすぐに忘れるくせに、どうでもいいようなことに恐ろしいくらい固執する傾向がある。自慢じゃないが、こういった儀式を欠いたときにどれだけ怖いことが待っているか、代表は身をもって知っているんだぞ。

 「この前ホワイトデーのプレゼントをもらったのはもう何年も前よ。その証拠に食べないでとってあるわ」といって、家内が冷蔵庫からチョコレートを出してきた。えーっ?!

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 この豚の形のチョコレートは、たしか幼稚園くらいの息子と二人でわざわざ遠くのデパートまで行って買ったやつで、賞味期限を12年も過ぎていた。白っぽく干乾びてカッチンコッチン。すでにチョコレートとは呼べない別の物体になっている。ミイラだ。

 じゃナニ、代表は12年もホワイトデーにプレゼントしなかったってことかい?そんなはずはない。そんなはずはない。いい加減に食べてしまえといったが、「まだよ」と家内はいい、また大事そうに冷蔵庫の奥にしまった。
 
 過去のプレゼントで十何年経ってもイビられる代表。背中を冷たいものが伝い落ちた。
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