旅の始まりは渋滞

 代表は時間を無駄にするのが嫌なので渋滞が大嫌いだ。なので、いつも川内村へ行くときには早朝とか深夜にしているのだが・・・。 土曜日のK2 BIKE TRAVELの川内村ツーリングの時も朝5時に出発した。が、常磐道の守谷付近で発生した交通事故のために柏と谷和原間が通行止めになり柏インターで降ろされてしまった。当然柏市内も大渋滞。

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 経過を話し出すと長くなるのでやめるが、結局、川内村に到着したのは夕方になってしまい、遅着新記録を作ってしまった。参った参った。
 そのため、かわうちの湯でのツーリングメンバーとの待ち合わせ時間に間に合わなくて、トオルさんの家まで案内無しで行ってもらったが、迷ったみたいだ。そりゃ迷う。Googlマップで道が消える場所だもん。携帯も通じない。申し訳ないことをした。17時に自宅に着いた代表は、荷物を降ろしてからトオルさん家に向かったので、更に合流が遅れた。ガイドとしては前日の夜に移動しておくべきだったと猛省。

 今回のツーリングメンバーは7人。ドライに言ってしまえば、代表とはK2 BIKE TRAVELの参加者と川内村側ガイドという関係で、トオルさんや幹夫さんとはお客さんと民家の主人という間柄なんだが、震災を挟んでのつながりなので、もうそういうことは超えてしまった感じ。このメンバーだけの団欒だ。

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 とにかく、祝杯!

 代表はいろんなところへ行って有名な宿とか山荘にもずいぶんお世話になったが、はっきり言ってここほど居心地が良いところを知らない。

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 自分の家より居心地がいい。代表がずうずうしいから?いや、ちがう。それは、トオルさんたちが持っている何かだと思う。料理も絶品。

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 食材のほとんどは地元のもので味付けは純川内風でシンプルだが美味しい。食べた瞬間に体に吸収される感覚。体が求めている。それらが目の前に在って腹一杯食べられるということの幸せ。料理は料理人の分身だと代表は思った。

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 K2 BIKE TRAVELのメンバーの評価も三ツ星。5時間以上に亘って呑んで食べて二日酔いもしないで、次の朝に起きてみなさん「腹が減った」と言った。

 代表は、この山里の隠れ家の居心地の良さというものをたくさんの方たちに味わって欲しいという気持ちがあるが、そうしたらきっとミシュランガイドさえ来るだろうという予感があるが、それとは逆に、いつまでも代表たちの貸切であって欲しいと、隠れ家のままであって欲しいとも思ってしまう。ジレンマだ。しかし、この里の人たちが自信を持ってこのままの姿を守っていけるようにするためには、秘密をオープンにする時期が近づいているのかもしれない。今、人が住める、福島原発に一番近い、昔のまんまの山里。

 ツーリングメンバーの参加者名簿にYさんの名前を見たときはうれしかった。Yさんには申し訳ないことになってしまうが、大事な話だし、いろんな意味で代表しか書けないと思うので、そのわけを書かせてもらう。

 Yさんの左脚は義足だ。昨年7月に事故に遭った。 代表はそのことを昨年のクラブの忘年会直前まで知らなかった。バイク仲間から知らされて、どうしても会いたくなって、忘年会の会場の、Yさんの職場に近い新宿の大衆居酒屋に行った。

 片足を失って気落ちしない人などいない。Yさんもそうだったにちがいないが、そういうところを見せないで、「またバイクに乗りたい」と話していた。あの言葉を聞いたときに、バイク関係の仕事に携わり、クラブのイベントにも少し関わっている仲間として、ほんとうにホッとしたというか、代表の方が救われたような気持ちになった。すでに次のバイク、以前のように大型のスポーツモデルに乗ることはで無理なので、片足でも支えることができるくらいコンパクトで、且つ、高速道路も走れる大きさのスクーターを注文したという話だった。

 あのとき、正直「大丈夫かな?」と代表は思った。だが、約束通りにYさんはスクーターに乗ってやってきたのだった。それがこれ。特別な改造がしてあるホンダPCX150。

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 普通、バイクを立てるためのサイドスタンドは車体の左側に付いているが、YさんのPCXは右側にもサイドスタンドが付いている。

 このサイドスタンドというのは、出すときに足で払うようにしないといけないため、付いているだけではYさんには使えない。左足は義足だからPCXを支えるような力はない。右足で払ったらPCXと一緒に倒れてしまう。

 そのために右側のサイドスタンドと連動した長いレバーが付けてあって、手で出せるようにしてある。

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 バイクにまたがって、丸い輪っかに手を添えて前方に倒すとサイドスタンドが上がる仕組みだ。これは、ホンダの某有名販売店が製作したんだそうだが、とってもよく出来ている。素晴らしい。そのおかげでYさんは再びバイクに乗れるようになり、こうしてツーリングに参加できるようになった。川内村まで来れるようになった。Yさんも嬉しいだろうけど代表も嬉しい。

 人生は楽しいことばかりではない。どちらかといえば苦しいことの方が多いかもしれない。自分の思い通りになることなんてほとんどない。希望に反して試練ばかりがふりかかるものだ。そういう状況を変えたいとき、外からの何かを待っているだけではダメだということだね。行動を起こさないと。Yさんと同じようにハンディを持つけどバイクに乗り続けたいという人は、K2 BIKE TRAVEL事務局の魚屋(うおや)さんに相談するといいかもしれない。個性的で愉快なバイク仲間が迎えてくれると思います。

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 いやー、それにしてもいい週末だった。渋滞で散々な目に遭ったが、「早くバイク仲間のところに行かなくては」という気持ちを盛り上げてくれたし、みんなに川内村で再会できてYさんともゆっくり話せたし、トオルさん家への道を覚えてもらえたし。

 また来年。K2 BIKE TRAVEL。

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 旅の始まりは渋滞 で、終わりは雨だった。
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コメント

いわきの仲間より
都会の人は渋滞には慣れっこになっているんじゃないかと思いますが、私らは偶に渋滞に有ったりすると耐え難い苦痛です。

この隠れ宿は興味あります。
当然、楽天の宿泊サイトなんかには載っていないんでしょうね。

こういう体にハンディをしょっている人の方が、健常者よりも頑張っていますよね。
都会の道路は効率が良さそうで悪いですね。信号ばっかりで嫌になります。その点田舎はいいです。ほとんど貸切です。

この隠れ宿は、縁があれば導かれるでしょう(宗教的・笑)。
受け入れ可能なのは一週間とか二週間にひと組くらいです。真面目にもてなそうとしたら、体力も使うし準備もたいへんなのでそうなりますよね。商売にはできないかもですが素晴らしいです。

病気を経験しないと健康の大切さがわからないですね。健康な人ほど無理を続けて体を壊したりします。それ同じで、ハンディのある方たちは残った機能をほんとうに大切にします。その頑張っている姿が輝いて見えるわけですが、それも見る人次第というところはあります。自分にハンディがあった方がそういうことが見えるので幸せなんだろうとわたしは思っています。

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