深い

 この前の日曜。いつものように団地の仕事を終えて遅い昼飯を食おうとパンと飲み物を買って東洋大学の野球グランドへ行ったら、あれ!?いつもと雰囲気が違う。

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 高校球児のセレクションが行われていたのだった。全員で30~40名くらい。福島県の高校のユニフォームを着た選手も何人かいたが、甲子園出場校の選手は来ていなかった。彼らの場合はこれから甲子園大会だもの、セレクションどころじゃないよね。
 
 ふつうの練習のときはコーチ1,2名と選手だけで、監督は不在のことがほとんどだが、この日は、グランド全体を見渡せる場所に椅子を置いて、大勢のスタッフやOBや学生に囲まれて座っていた。グランドでスタッフと学生が、高校球児にいろいろとメニューを与えていた。

 甲子園に行けなかったとはいえ各県ではトップクラスの選手たちだ。各選手とも上手だった。しかし、監督とスタッフ陣のやりとりに耳をそばだてていると、選手の弱点部分を指摘することも多かった。もちろん良いところも見ているが、減点法の方が差をつけやすいのかな。会社も似たようなところがあり、けっこう興味深かった。

 監督は、「クセがあるくらいの奴が好きだ。」と話しているのが聞こえた。個性を重視する人らしい。また、しきりに「天性」という言葉を使っていた。ティーバッティングだとか、打球の弾道だとか、走っている格好やちょっとした動作なんかで、生まれ持ったものがあるのかそうでないかが監督にはわかるらしい。

 それに加えて、性格とか、学校はどこかとか、指導者は誰かとか、親や兄弟が誰かとか、総じて血統と呼んでもいいかもしれないものまでの細かい情報が頭の中に入っているらしかった。また、その時点の力だけでなくて、どのクセを直しどのクセを伸ばすかとか、2年後3年後、さらにその先の伸び代までをも予測するというような話も聞こえた。単に大学野球で球児を消化するということじゃじゃなくて、社会で通用する人に育てるところまでを視野に入れているようだった。うーん、深いぞ。大学野球。選手ひとり選抜するのも、また選んだ選手を育てるのも関係者OB現役総がかりだ。代表が見ているのは、ほんの表面の断片の側面の一部分で、大学野球部を存続させていくのは実際にはたいへんなことで、また夢があることなんだな、と思った。
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