ひとの駅かわうち撤収報告・・・後編

 ゴミと向き合って思ったのは、物に対する人間の執着心というものの激しさだ。未来永劫使うことがないであろう浮き輪なんかをどうして持ち続けようとするのだろうか?なぜ捨てるにこれほどの呵責を伴うのか?代表にはわからない。動物が縄張りに執着するみたいなものだろうか。

 13時ぴったりに南部衛生センターの午後の受入れが始まった。震災前は行列ができたものだったが、寂しいことに代表のKトラが一台だけだった。たぶん再開したのをみんなまだ知らないんだと思う。

 受付横の秤に車ごと載って重さを記録し、ゴミを捨てたあとまた計って、その差分の処理量を支払うシステムだ。代表のKトラにはいろいろなゴミを積んであったため、最初に無料ゴミ(有料ゴミ袋に入れたビンや缶などのゴミ)と燃えるゴミを指定の場所に置いてくるように言われる。

 ここが燃せるゴミの捨て場所だ。

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 こんな感じで生ゴミも紙ゴミもプラスチックも木なんかも、最後は一緒くたにここに入れられて燃やされるだけなんだよね。分別回収する意味がない気がするんだが・・・。

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 人間というのは無駄にエネルギーを使う生き物なんだね。
 そうして再計量すると1030kgだった。電気製品とか金具の付いた家具とかガラスなどを降ろした後の重量は930kg。つまり、処理料金がかかるゴミの重量は120kgもあって料金は1080円だった。

 少しほっとして、Kトラを止めて桜を眺めた。

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 花を眺める余裕もなく、本を読む気にも音楽を聴く気力もなかった。これが終わったら柄谷行人の漱石論集成あたりをゆっくり読み直したいなあと思う。

 胸騒ぎがしたので、ひとの駅の確認に行ってみたら、体育館の裏側に溝が掘られていた。

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 確認したところ、電線を埋設するためのものだったが、一瞬嫌がらせかと勘ぐってしまった。そんなことがあるはずがないだろう。

 改めて見渡してみると、ずいぶん景色が変化している。集会所の隣にソーラーパネルが設置されていた。

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 今こういうものにはいくらでも補助金が充てられるものだから、常磐道から見える場所なんかにもどんどんできている。これからそういう方向を目指すんだろうと思うが、代表はくれると言われてもいらない。

 音楽室に掲げられた幕は、以前から何なのかなと思っていたが、こういうものだった。

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 「感がえる 知ろう館 :原発事故災害を忘れないための資料館」

 中は片付け前の代表の家みたいな感じ。幕の右側が外れてから1年以上経っていると思うが、もう原発事故災害を忘れたわけではないだろう。こういうことにばんばん補助金が使われているのであろう。ひとの駅は無くなるというのに・・・。代表は、ひがみっぽくなってしまっていた。しかし、それも一生懸命に何かを考えてのことだろうと気を取り直し、とにかく確認しておいて良かったと気持ちを切り替えた。段取りを変更するため、夕方業者を呼んでもう一度打合せをした。

 片付いた代表の家。

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 ここに何を置かはこの時点では未定。

 同じく玄関部分。

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 このままだったらいいのになーと思う。

 代表の部屋。

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 もう何回ちらかして何回片付けたことか。これで最後にしたいと思う。スペースは確保できた。あとはどこにどの作品をどの向きで置くか、だ。代表はコーヒーカップを持ちながら、あーでもないこーでもないと、夜中までうろうろ歩き回りながら悩みに悩んで、ついに決めた。

 その時、ピンポロピンポロと携帯電話のメール着信音が鳴ったので開いてみると、東京のバイク仲間からで、参加したいと書いてあった。美術関係の方からIターンの方。同級生から後輩、親類。ユニックにダンプに軽トラ。あまりに遠くの方は断らせていただいたりもしたが、最終的に最終撤収にふさわしい、また、次の展望を予感させる陣容になったのだった。


 すみません。明日長女の引越しのため川内村へ行かなければならず、後編で完結させるつもりでしたが時間がなくなってしまいました。つづきは帰ってから(5月2日)とさせてください。m(_~_)m

 後編の続編につづく
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コメント

断捨離
あのケーブルの溝は、26日にすでに掘られていたと思いますが。
何だろうと思いましたが、深くは考えませんでした。

最近、断捨離なんて言葉が流通していまして、その意味は物への執着を捨てて身の回りをきれいにすることなんだそうです。

執着を断つ、物を捨てる、日常から離れるというほどの意味でしょうか。
後期高齢者とかになったら特にそういう配慮が必要なんでしょうが、それが出来ていない人が多いですね。
私の借りている家も友人のお父さんの持ち物がそのまま残されておりまして、よくまあこんなに要らないものを溜めておいたものだと感心するほどです。

処分することがまた新たなる命を生み出す原動力になると思ううんですが。

南部衛生センターには私も震災前に何度か行きましたね。工場の中に入ると臭くて嫌でしたが、今は懐かしい想い出です。


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