ひとの駅かわうち撤収報告・・・前編

 正直に言うと、まだ全部終わっていない。まだ写真と本、それから薄いプレートの看板が一枚残っている。役場への報告と清算もある。でも、それは急がないし、ひとりでできる。実質的には終了です。

 今回、代表は木曜日から川内村へ入った。木金土と家の片付けをしながら作品の保管場所を決めて、その間に業者と打合せをするためだ。日曜日は撤収日で、月曜は予備日と考えていた。

 何がたいへんだといって、撤収した作品群をどこに保管するかだ。当初は役場の方で村の施設への展示だとか保管場所を検討するという話だった。そっちが決まらないうちにこっちは動けない。ぎりぎりになってまったく動いていなかったという、まあ、行政ではよくある話だが、結局また代表がなんとかしないといけなくなってしまったのである。

 もちろんそういう場合も考慮していなかったわけではなく、最悪は代表の家で保管ということも考えていた。しかし、厳しいと思っていた。時間的にもスペース的にも。結局無理やりそうせざるを得なかったが、今日時点でまだ家族にも話していない。

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 怖くて言えない。
 代表の川内村の家は、100年以上前の古民家を移築したものだから大きい。建坪で50坪もある。壁や仕切りというものはほとんどないので、そのままだったら広い。それをいいことにいろいろなものを溜め込んだ。埼玉で不要になった物を運んだ。兄弟や親戚が使い古した家電や家具などを運んでくる。そこかしこそういったガラクタで一杯だ。子供たちの教科書からおもちゃからサウナ風呂まで、全部置いている。元は広かったけれども今は狭くなってしまっているのである。それらを捨てないと作品群が置けないので仕方なく捨てたのだが、これも辛い作業であった。

 例えば、子どもたちが遊んだ思い出がたくさん詰まった浮き輪。

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 もう使うことはないとわかってはいる。いるが、思い出があるのでただの浮き輪ではなくなっている。もし、子どもたちが結婚して、その子どもたちが川内村に来たときに、この浮き輪を囲んで話をしたら・・・なんてことを考えてしまうわけだ。なんで代表がこんな目にあわないといけないんだとか、どうしても気持ちが後ろ向きになってしまうわけだね。

 富岡高校川内分校の生徒が制作したドラゴンの死骸。

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 川内分校が廃校になったときに、前教育長から託されて、とてもそのまま保管することは不可能だったので、頭部など一部だけを解体して保管していたもので、いつか何らかの形でひとの駅で展示しようと考えていたものなんだが、申し訳ないけれど無理になった。ただの雑誌にも子どもたちの落書きがある。作りかけの教材。繰り返し見たアニメのビデオ。夢中で集めたカードとかフィギュア。小さくなった靴。などなど、小さな物まですべてそういう意味を持っている。その連打で代表はフラフラになっていった。

 こんなものまで。

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 「八木澤さんへ 河野(静) 21/APR/’00 いろいろありがとう!」ってサイン入りだ。河野さんといえば伝説的な先輩のひとりだが、なにがあったんだっけかな。

 常人の心では捨てられない。狂わないといけない。代表は狂人になって、泣いて心の中でうわーっと叫んで返り血を浴びながら屠った。

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 これがけっこうきつかったのだった。2日目の朝までかかった。一体何のために・・・?そう考え始めると耐え難くなる。こんな馬鹿みたいなことはもう絶対にやりたくないと、そういう気持ちになった。

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 代表は木曜日から会社を休んで川内村に行ったのだが、そうしないといけなかったのは平日しか受け入れてくれないゴミ処理場までそれらのゴミを運ぶ必要があったからだ。この辺りの住民用に、震災以降は閉鎖されていた楢葉町の南部衛生センターがあったんだが、ようやく今年度から再開した。

 紙類は川内村役場裏のリサイクル倉庫に置けるので、まず紙類をそこへ運んだ。

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 ここがリサイクル倉庫の中。

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 それから不燃ゴミとその他のゴミを積んで南部衛生センターへ向かった。

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 途中で昼飯を食べて午後一に入ろうとうと思い早めに出発したのだが、めずらしく川内村唯一のラーメン屋三七三が開いていた。寄って「いづやってんのよ?」って聞いたら、平日の11時から13時だけで、夜はやっていないし休日も営業しないとのことだった。それじゃ代表はありつけないよ。野菜炒め定食を食べた。

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 もう忘れていた。ちょっとしょっぱい三七三の味。

 13時前に南部衛生センターに到着し、午後の受入れが始まるのを待った。

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 後編につづく
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コメント

家庭円満の秘訣
家庭崩壊につながらないことを願っています。
言いにくくても、はっきり事実を話した方がいいんではないでしょうか。
家族の間に遠慮や隠し事は要らないと思うんです。
逆に家族だからこそ言うべきだし、それこそが信頼と絆に繋がっていく唯一の方法だと思います。

老婆心ながら!!
もう手遅れです(笑)。

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