スポーツクラブ通い3年目に突入 続きのつづき

 中断したままになっていました。忘れないうちに書いておかないと。

 おさらい。
代表は学校と寮生活で強烈な個性群に出会って、個性というのは一種の病気だと考えるようになった。以来、どんな個性でも、また、それらが惹き起こす理不尽な事件なども抵抗なく受け入れられるようになった。それから40年後、どういうわけか、スポーツクラブで見かけた人(後に学校の先輩だとわかる)に自殺を図った友だちの面影が重なって見えた・・・。

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 自分のタブーを踏んでしまった感じだが、開き直るわけではないが、現実はタブーばっかりだろう。代表だけでなく、みんな同じ類の経験があるはずだ。それを隠したり曖昧にしたりソフトにしている。そんな自分で自分を騙すようなことをしてはいけない。人の迷惑になるほど正直すぎるのもいけないと思うけどね。

 それで、話のつづき。
 さて、自殺を図った友だちと代表とは同じ時期に一緒に寮を出て、平駅の裏手のアパートにそれぞれ部屋を借りて住んだ。そんな中、彼は、同級生のたまり場になっていた喫茶店の娘に恋をした。そのことは本人と相手の娘さん以外には誰も知らなかったが、友だちはひそかに告白して、失恋してしまったらしい。そのショックで絶望して自殺を企てたみたいだった。

 血を見ると貧血を起こすくらい気が小さくて、親が医者にしたいというのを嫌がって工学系に進んだ友だちだったんだが、そういう人間ほど一旦思い込むととんでもないことをやってしまうみたいだ。抑えているものが溜まって限界で耐えているのかもしれない。

 発見したのは代表だ。特別な感情はなく落ち着いていた気がする。秋の日の午後、友だちの部屋のドアを開けたら、オレンジ色の光の中で友だちが横たわっていた。血で赤く染まったバケツの水(血が飛び散らないようにその中で手首を切った)と、傷口が固まった黒い色が対照的で、そばには睡眠薬の空瓶とカミソリが転がっていた。静かだった。

 代表は「これが自殺の現場というものか」なんて思いながら、同じアパートに住んでいたもう一人の友だちのところに行って救急車を呼んでもらった。幸い傷は浅く出血が少なくて命が助かった。睡眠薬も胃洗浄で除去でき後遺症も残らなかった。友だちはひと月くらいしてから学校に復帰。無事に卒業して、その後、そのときの失恋の相手と結ばれた。

 え?と思った。もしかして狂言だったりして?という考えが浮かんだ。代表はあの時間に友だちを訪ねる約束をしていたわけだから、代表に発見されることは計算できていたはずだし。友だちの大芝居の脇役を演じてしまったのかな?まあ、そういうことだったとしても、自然の大きなうねりの中に発生したひとつの小さな渦程度に過ぎない。またすぐに大きなうねりの中に消える。

 そこで終わってしまった話だった。なのに、不思議というのはその先。どういうわけか、40年も後に、似ても似つかない人を見たときにあの友だちの面影がオーバーラップした。先輩は先輩で、訳もなく代表のことが気になったらしい。

 それで代表に声をかけてきて、同郷だとわかったのだが、同じ学校の先輩後輩だと判明したのはさらに一年後だったという、お互いの頭の中に突然噴出したイメージと結末とがどうやってもつながらない。

 偶然?いや、偶然が否定されているわけで、それだから悩むのだよ。確率?ゼロでしょう。神的?そんなの人間がつくった理屈だ。霊的?信じない。

 ほんとうになんなのかな?たとえば、在学中に無意識にお互いを認識したイメージが意識下に残っていて、それを思い出したために起きたとか?考えられないこともないが、そうだとしても必然にはならない。

 これは、そのまま素直に受け入れるしかないのである。驚くしかない。それが結論だ。

 ああ・・・しかし、なのであった。不思議は続くよどこまでも。この不思議だけで終わってくれないのが代表の人生。じつは、先輩の近所に福島県出身の人が住んでいるらしくて、その人が・・・。

 もういいか。ね。あまりに不可思議過ぎてもうマンガの世界です。散々気を持たして申し訳ないけど、この結末は皆様のご想像にお任せして、この辺で終わりにしたいと思います。

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コメント

大変面白く読ませていただきました。
恐れ入ります。
まとめ切れずに申し訳ありません。(-"-)>

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