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2020年03月の記事 (1/1)

やってみてわかる

 この世に生を受けて60と有余年。全て経験し尽くしたような気になって、何でも見通せるような気になっているが、何も分かっちゃいない。毎日毎日、やってみて「あ、そうだったのか」と初めて気付くことの連続だ。

 作業場の屋根の雨漏り対策は、いくらやっても駄目なのでどうしてなのかとあちこちよく見たら、鉄部の結露が原因だと分かった。

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 これを防ぐには鉄部を冷えないようにすればいいんだが、局部的にならまだしも作業場全体をやるのは無理だ。従って、〈ハウスの鉄部の結露によって水は滴り落ちるのだ〉という前提で作業場は使わないといけない。雨漏り雨の吹き込みを含め、濡れてはいけないものにはブルーシートなどで覆うか、滴が落ちない所に置き場所を変えることにした。

 もうひとつ。作業場内の暑さ対策として張った天幕だが、ハエの死骸が溜まることがわかった。寒い時間に暖かい天井に移動して、そのまま逃げ遅れて焼きハエになってしまうのだろうと推測する。

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 一匹二匹ならまだしも毎日十匹以上が積み上がって行く。棒で突いて落としても際限が無い。実害は無いが汚らしい。

 しかし、これも、こういううもんだと受け入れて、ハエの屍が増えるのを眺めることにしたい。こういったことは経験したから分かることだ。こうなる前に予想できたかというと代表には不可能だった。

 ところで、こういうことがあったからと言って、行動する前に頭の中だけであーしたらこうなるこーしたらあーなると考えて、あまりに慎重になり過ぎて行動に移さなくなるというのもまた問題だ。

 代表くらいの年齢になると、経験と失敗の数が多くなるのでどうしてもそうなり勝ちで、それを若者にも押し付けるのが老婆心というものだろう。代表はそういうタイプの年寄にはなりたくない。開き直りと受け取られるかもしれないが、どんどん行動して失敗して恥をかいて行きたいと思う。失敗が代表の肥料である。

作業場の雨漏り

 このまま順調に夏になるってことはないと思っていたが、案の定、雪が降った。やっぱり1シーズンに1回は降るようになっているんだろうと思う。これまでもそうだった。暖かい冬に限って遅い雪が降った。

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 重い雪で作業場の屋根が破れないか心配だったのと、雨漏りするところの対策効果をチェックするために作業場に行ってみた。

 屋根は大丈夫だった。これくらい(最大時の積雪2センチメートル)ならまったく問題ないだろう。でも、15センチメートル積もったら危ないかもしれない。

 雨漏りは、一度は無くなったんだが、その後強風の時に農ポリ押さえのスプリングが外れて飛んでしまうという事態が発生したためにスプリングを追加した。その時に、劣化がひどいために避けていた天井の開閉窓の枠の部分にも追加したが、錆の尖った盛り上がりが農ポリに小さな穴を開けてしまったらしく、そこから浸入する雨水が窓枠の下側のレールのあちこちから滴り落ちた。

 対策として、ハウスの屋根の雨樋をレールの下に3本繋いで置いてみたものの、雨樋自体がボロボロなので、今度は雨樋の穴や繋ぎ目の隙間から滴り落ちた。

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 コーキング剤で塞がないといけない。今は滴り落ちる場所にたらいやバケツを置いてしのいでいるんだけど、何故か落ちるところが毎回変わる。受ける位置をうまく当てないと水浸しになってしまう。だから、雨が降る度にたらいやバケツを微妙に動かしている。こういう無駄なことを早く無くさないといけないんだが、なかなか頭で考えた通りにはいかない。

 

さつま芋の苗づくりに挑戦

 さつま芋の苗を植える時期は関東のこの辺り(川越市)だと6月上旬。去年は4月中に植えたため、まだ低温の日があって心配させられた。今年は6月になって充分に地温が上がってから植えたいと思っている。

 植える苗は、時期になればホームセンターで50本の束が1000円くらいで販売される。例年それを購入して使っているんだが、今回は自分で苗を作ってみようと思って種芋を大量に保存しておいた。が、その内の大部分は食ってしまった。保存期間が長くなるに従って甘味が増えてとっても美味かったからである。食欲に勝てなかった。

 特にパープルスィートは、収穫して間もなくの頃には甘味が薄くて「なんだ、紫色だけじゃないか」とガッカリしていたが、年が変わってからは見違えるように甘く変貌した。やっぱりさつま芋はある程度の期間保存してから食べてなんぼのものだった。

 そんなことで大半食ってしまい、残ったさつま芋は寒さ対策不十分で黒くなってしまって種芋としては使えない状態にしてしまったんだが、それでも一応やってみることにした。何事もやってみないと始まらない。

 30cm程度の穴を掘って、藁を敷いて種芋を並べた。まず、紅あずまを30本程。

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 うまくいけば種芋1本から20本くらいの苗が作れるらしい。そうしたら600本になるので買わなくて済むし、一株5kg穫れたとして3トンの収穫になる。捕らぬ狸の皮算用。そんなに都合良くはいかないだろうが、100本でも助かるし、経験が次の糧になる。

 これに薄く土を掛けて、その上に籾殻でカバーしておく。パープルスイートと紅はるかとシルキースイートも各20本ずつ埋めておいた。

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 人間は都合の良い方に考えたがるもので、全て順調に行ったとしたら1800本の苗9トンの収穫になる(笑)。さて、どうなるか。結果が楽しみだ。

猿知恵

 今年植える予定の里芋の数は600個超。去年は160個余りだった。広さにして約一反。同じやり方(平畝:平らな状態から溝を掘って植え、土を戻して埋める)ではとてもとても大変なので、杭を挿して穴を開け、そこに種芋を落としたら簡単にできるんじゃないかと考えた。

 更に、杭に種芋を埋める位置にマークをしておけば、だいたい同じ深さに埋められる。杭の尖った側と反対側20cmにマークをすれば、途中でひっかかってしまった種芋もそれで押してやることで完璧に同じ深さにできる。そうしたら発芽のタイミングを揃えられる。その後の施肥時期もそろえられる。バッチリだ。そう思って「里芋播種ゲージ」なるものを考案してみた。

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 尖った先端から線(針金を巻き付けた)まで約25cm。反対側の端から線までがピッタリ20cm。

 ところが、里芋を植える予定の、元田んぼだった畑に持って行って杭を突き刺そうとしたが、固くて10センチも入らない。近くで丸太を拾ってガンガン叩いたらなんとか潜ったが、今度は抜けない。ぐるぐる回しながら引き上げるとようやく抜けたが、かなりの重労働だった。

 これを600回もやるのはきつい。しかも、杭を抜く時に周りの土が穴の中に落ちてしまって目論んだ深さにならない。良いと思ったんだが、浅知恵だった。

 なんとかしないといけない。里芋を植える時は迫っている。

池の水抜く

 代表の作業場は、元12棟のトマトのビニールハウスなので、加温に使っていた灯油のタンク及び貯水槽がある。長く手入れされていないため貯水槽に雨水が溜まり、土やゴミが入ってドブのようになっていた。泥とゴミをさらって新しい雨水を溜めたら鍬ぐらい洗えるようになるんじゃないかと考え、水を抜いた。

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 近くに落ちていたホースを切って、その中に水を入れて漏れないように両手で塞ぎ、片方を貯水槽に突っ込んでもう片方を外側にして水を出す。それが呼び水になって中の水が流れ出す。サイフォンの原理だね。

 さあ、何が出て来るか。亀か鯰か。ドキドキしながら最後まで掻きだした。が、何も出なかった。臭い泥だけだった。残念だ。

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 泥を洗って水を溜めたら風呂になるな。

無駄骨

 野菜作りに手間を惜しんでいては良いものはできない。手間は惜しまないが、無駄は徹底して排除する。代表の農法の基本だ。

 ポットに胡瓜と茄子と西瓜の播種をした。種を植えて水をやるやり方は、普通は如雨露で雨のように掛けるが、代表は水を入れた船の中に置いて下から吸い上げさせる。この方が使う水が3分の1で済むし、土と種の状態を変えてしまうことがない。

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 みんなは水を上からジャージャー掛けるから、水が浸み込めなくて溢れる。溢れた水に種を含めた土の中の軽い物質や小さい物質が浮いて、水が引くと共に再びそれらが表面に落ちる。その時に土の組成と種の位置が変化してしまう。それでも芽は出てくるが、余計なことにエネルギーを浪費してしまうことになる。芽が出てからも上からジャージャー掛けるので、葉っぱから養分が流れ去ってしまう。一生懸命に無駄を積み上げている。

 土にも秘密がある。代表の土は肥料分がほとんど無い。そして水分が浸み込みやすく尚且つ保持するように数種類の資材をブレンドしてある。肥料分をゼロにすることで種の胚乳の栄養分で根を伸ばさせる。根を伸ばした後で葉を出すように導く。

 何故そうするかというと、根を出した時に近くに肥料分があると楽をして根を伸ばすのを止めてしまうからなんだね。その怠け者の性質が生涯影響してしまい、病気になり易かったり収量が少なくなったりする要因になるわけだ。ホームセンターの苗がどうしてあんな小さなポットなのに大きく育っているのかというと、養分がたっぷり入っているからだ。代表はそういう肥満体質の苗は使わない。無駄骨だもの。

暑さ対策としての天幕

 普通、ビニールハウスには換気のための仕掛けがあるが、代表の作業場に使っている入り口部分にはそれが無い。入り口出口のガラス戸を開けるしかないが、常時開けておくわけにはいかない。だから、日が照ってきたらどんどん熱が溜まる一方だ。3月の太陽光線でこの暑さじゃ夏になったら溶けるな。焼き代表ができる。危険を察知した代表は真剣に対策を考えた。

 まずは色々やってみよう、ということで、天井部分に布を張ってみた。

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 これだけの布を買ったら相当な金額になるが、花園の同級生からもらったから無料だ。倒産した縫製工場にあったのを大量にもらえたらしいが、同級生は防草シートに使うと言っていた。贅沢な使い方だ。

 効果抜群。張った途端にハウスの中がひんやりしてきた。こんなにも違うものなのかと驚いた。雰囲気もいい感じ。隣の、屋根だけ農ポリの作業場も暑いのでこの天幕対策を施すことにした。

もう諦め・・・

 川越は桜が満開になった。代表の作業場の入り口の左側部分は埼玉県の土地で、そこにも一本桜の木があるんだが、一気に満開だ。

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 農作業の方は遅れに遅れて、1月一杯でやりたかったことがまだできていない。今からやっても取り返しがつかないので、今年は諦めて、これからやれることをやる。それしかない。

あぢぢ

 まだ3月だというのに夏のような日差しである。代表が作業場にしているビニールハウスは、屋根だけ農ポリを張ったなんちゃってビニールハウスだが、異常な暑さになっている。

 下は、ぼかし肥料を仕込むたびに測定しているデータで、赤い線はほかし肥料の温度、青い線は作業場の気温の記録だが、ここのところ軒並み50℃を超えた日がある。

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 今この暑さじゃ7月8月になったら一体どうなるというのか。何とかしないといけない。

 それはそれとして、ぼかし肥料の方は毎度同じパターンをトレースし10日で醗酵を終える。安定している。安定した、優秀なぼかし肥料だ。

うまい商売

 カインズで買った竹箒の柄が割れてしまった。買ってからひと月も使っていない。

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 この箒は柄が曲がっていて、掃くとくるくる回ろうとして使い難かった。こうならないようにと一番高いのを(と言っても800円足らずだが)買ったのに。カインズの商品コンセプトだから仕方がない、といらいらしながら我慢して使っていたんだが、こんなことになったのでサービスカウンターに持って行ってみた。

 すると、代表が買った経歴を調べるのに少しお時間いただきますという。そいうのは、販売記録に対して代表の会員カードか箒でソートしたらすぐにわかるものじゃないんですか?と尋ねると、もう一人のスタッフを呼んでデスクのパソコンで何やらぱちぱち調べ始めた。10分程そうやっていた後、「お客様が購入されたことが確認できました。返金か交換かできますが、どうされますか?と聞かれた。やっぱりできるじゃないか。無いと困るため「交換して下さい」と頼んだ。

 店員に案内されて箒が立ててあるところに一緒に行き、その中から好きなのを選ぶように言われた。好きなのをと言われても試してみられるわけじゃないのでどうしようもないが、今度は柄が曲がっていないしっかりしたのを選ぼうと思って15,6本の箒をチェックすると既に割れているのが2本もあった。それしてそのままサービスカウンターに持って行ってやろうかと思ったが、時間がもったいないので割れていないのにした。

 持ち帰って使ってみると、相変わらず柄がくるくるまわろうとするし、ギシギシ音がした。この次割れたら迷わず捨てて、もうカインズには行かないようにしようと思った。

鶴田松盛様 ご無沙汰しております

鶴田松盛様

 たいへん長い間ご無沙汰してしまいました。お変わりなくお過ごしのことと思います。
断捨離展のご案内をありがとうございます。いかにも鶴田さんらしい豪快な発想で度肝を抜かれました。

 私の方は変わりなく元気にやっております。このビニールハウスが今の私の拠点です。

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 使いやすい壊れにくい農具を作りたいというところから始まって、今はそれに新しい農法の開発と体系化の目標が加わって、時間を惜しんで研究に没頭する毎日です。

 「川越にスゴイ人がいる」という噂が、ごく限られた世界のことではありますが、私の農法と共に広がっています。ここから日本の農業を変えてやるという気持ちで取り組んでいます。

 そのけりがついたら、川内村に帰るつもりです。そうしたら、JAさくらの会員になって、阿武隈の土で有機野菜を作ります。美味しい里芋を作って届けます。それまでもうしばらくお待ちください。

 まだ来月の予定が不透明なので、断捨離展に行けるかどうかはっきりしませんが、できるだけ行けるように調整したいと思います。決まったら連絡します。

                                                                 代表拝

カラスに説教する

 箱罠でカラスを捕獲した。「入った」のではなく「捕まえた」のである。

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 カラスは知能が高い鳥だと言われる。実際賢い。だから捕まえるのは難しいと言われるが、なんの、賢い鳥だからこそ騙されやすいので、人間が知能が高い故に詐欺にかかりやすいのと同じ理屈で実に捕まえやすい。

 代表の作業場の周りにはカラスが多くて、アライグマ用の罠の餌を盗られたりしていた。ビニールハウスの屋根が羽を休めるのに都合がいいからなんだと思う。鳥類は見晴らしの良い高い木などにとまって辺りを窺う習性があるみたいだからね。

 まだじゃが芋しか植えていないので実害と言える程の被害は無いんだが、アライグマの罠の餌を盗られたり、野菜屑捨て場を散らかされたり、腐葉土を引っ掻き回されたりと、このまま放っておくとエスカレートする兆候が見えたので、そろそろ対策を始めることにしたのだ。

 このカラスとその仲間は、箱罠の外から、餌を包んであるネットの近い所を咥えて引き寄せ、中のキャラメルコーンや豆腐の厚揚げを突いて食べてしまっていた。頭が良いと言えば確かにそうなんだが、そこが狙い目だと代表は考え、たっぷり味を教えてやった後、あと少しで嘴が届くか届かない微妙な位置に餌をぶら下げて、入口からちょっとずつ誘い餌を置いて、ぶら下げた餌がわずかでも動いたら扉が締まるようにセットしておいた。案の定、ひっかかった。そのときの様子が目に浮かぶようだ。

 こっちは夫婦の雌みたいで、雄らしきガタイのデカいのが屋根の上からこっちをじーっと見ている。

 カラス連中は何が起きたのか状況を察知したのだろう。連れ合いの雄以外は姿を見せず、普段はカアカア騒いでいるのに今はシーンとしている。捕まったカラスを含めひと声も出さない。

 さて、どうしたものか。捕まえたはいいが、カラスじゃ市役所も引き取ってくれないだろう。ここで飼えばカラス除けの効果があると思うが、それも面倒だ。かといって殺めるのもいやだし。こいつらも懸命に生きているわけで、その結果としての悪戯で、悪意が無い業務上過失だとすれば、多少罪状は考慮してやらないといけないだろう。知能が高いというならば代表の話もわかるかもしれない。というわけで、今回は温情でここに近づかないようにと子猫をいじめないように説教だけして放免してやった。これで代表と作業場の怖さが充分わかっただろう。

 明日から静かになるのか。それとも仲間を集めて復讐に来るのか。もちろん復讐に来たら受けて立つ。楽しみに待ちたい。

本日の作業

 代表の作業場のビニールハウスだが、雨漏りし出した。修繕した時には雨漏りしなかったんだが、その後、強い風が吹いた時に農ポリを押さえるスプリングが外れるという事態が発生したため、スプリングを追加した。この時に開閉できるようになっていた屋根の窓にも足したんだが、これが災いした。枠が錆びていたために、農ポリが追従できなくて小さな穴がたくさんできてしまったらしい。

 新しい対策として、ハウスの屋根の樋が放置されているので雨漏りを受けて、影響がない所で落とそうとしてみたが、4本繋いだ樋の繋ぎ目からダダ漏れだった。コーキング剤をたっぷり塗って繋ぎ直さないといけない。

 なんでも一度に仕上げない。ちょっとやってはしばらく時間を置いて眺め、またちょっとやっては眺める。そうするとより良い形が見えてきたりする。最初に思い付いたことを最初から一遍に仕上がてしまうと、後でこうすれば良かったと気付いてもやり直しができないことがある。大きなものほど少しずつ仕上げた方がいい。

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 毎日ちょこちょこそういうことをやっている。効率良く動けるように、ストレスなく使えるように、細かい所をちょっとずつ手を入れている。完成というのはないのかもしれない。

ぼかし肥料の進化

 ぼかし肥料は代表の農業の中心、肝だ。もしもこの肥料が無かったら、代表の農業は成立しない。一からやり直しになる。命と言ってもいい。だから品質の良いぼかし肥料を作るために心血を注いで研究を重ね、改良を加えてきた。ぼかし肥料としてのバランスにおいては代表のが世界でもトップクラスに位置すると思う。それ位の自信はある。

 ぼかし肥料で大変なことは3つだろう。ひとつは材料を集めること。ふたつ目は混ぜる作業。みっつ目は温度管理、だ。

 代表の場合、材料は「米糠」「おから」「醗酵鶏糞」「籾殻堆肥」「籾殻燻炭」の5種類。米糠は1袋200円で購入し、おからは近隣の豆腐店から、醗酵鶏糞は花園の養鶏場からそれぞれいただき、籾殻堆肥は寄居のアイルクリーンテックの商品を1立法メートル1000円+税で購入し、籾殻燻炭は坂戸カントリーエレベーターから籾殻をもらって自分で焼いているため、ほとんどただも同然だ。行動半径25km。動くのを厭わなかったら誰でも簡単に手に入る。代表は全然苦になっていない。

 温度管理についても、データロガーを使って状態が把握できるようになった。切り返しのタイミング、完成した時を間違うことはない。計測器を見るだけだから楽なもんだ。

 課題があるのは混ぜる作業だろう。水分を投入した状態で各材料を均等に、塊ができないように混ぜるのは力が要るし時間もかかる。特に、おからみたいなネトネトした粘土状の塊をこねて他の材料と混ぜ合わせるのは大変だ。コンクリートミキサーでもあれば簡単にできるのかもしれないが、逆に金平糖みたいに玉になってしまう可能性もある。この作業の面倒さは長く代表の悩みであった。

 ある時、代表は閃いた。それを試したのが下の写真である。圧倒的に楽になって、しかも、発酵が以前にも増してスムーズになった。混ざり方が細かく均等になったからだろう。

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 何をやったかというと、まず醗酵鶏糞を篩ってコロコロしたビー玉大の塊を除いた。それから、おからを混ぜる前に他のさらさらした4つの材料を層状に重ねてあらかじめ混ぜてしまった。そこへ、おからを篩の金網を通して一度細かくして混ぜてみた。混ぜる作業が圧倒的に楽になった。

 しかし、醗酵鶏糞を篩う作業はまだしも、おからを細かくするのが大変だった。どっちが大変かというと、そのまま混ぜるのと同じ位大変だった。だが、おからを細かくした方がぼかし肥料のクオリティが遥かに高い。これはいい。何とかしてこの課題をクリアしたいと思う。

 作業場では毎日、代表の荒い息遣いと微生物の呼吸音が混ざって響いている。

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農薬体験

 代表が4月から研修することになっている『明日の農業担い手塾』は、塾というくらいだから指導者がいる。塾長と呼ばれる人が1人、各研修生の指導を行う。

 塾長の立場になるには、認定農業者だったりGAPを取得していたり農業の知識と経験が豊富だったりと、様々な条件をクリアーした農家だけがなれる。誰でもなれるわけだはない。該当する人は地域に1人か2人くらいしかいない。資格があっても家業が忙しければ引き受けてもらえないから、良い指導者に付いてもらえる確率は低い。

 塾生が塾長を選ぶということも可能である。市がリストアップした候補者の中からだとか、あるいは、自分で捜して、市その他の関係機関と相談して了解が得られればオッケーだ。代表はどうしたか?よく巨峰の栽培法について話を聞いていた近くの葡萄農家の方にお願いした。この方は当初塾長の資格を有していなかったが、代表のためにわざわざ資格を取得してくれた。塾長が決まってから、地域と更に強く結びつけてもらい、代表のやろうとしていることを周知してもらって、空気が格段に良くなった。色々な縁に恵まれることにもなった。塾長との出会いは幸運だった。

 代表が今の農法に辿り着くきっかけのひとつである、また、塾長に出会うきっかけにもなった巨峰の木を2本育ているが、育て方はいい加減だった。近所の葡萄畑の様子を観察して、その真似をするというやりかたであった。しかし、今にして思えば、参考にしていた葡萄畑の状態はあまり良くなかった。また、剪定の形は確認できたが、施肥や消毒についてはわかりようがなかった。有難いことに今年は塾長にプロの技術を教えてもらっている。

 これは、石灰硫黄合剤という農薬らしい。温泉の臭いがする。

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 殺菌殺虫作用があり、希釈して休眠期に噴霧しておくことで害虫が防げるということだった。石灰(カルシウム)と硫黄はどちらも肥料の材料になるものだから毒性は少ないと思うんだが、強アルカリで車に付着すると塗装が剥げるとか、蜜蜂は噴霧前に回収しないといけないということなので、やっぱり毒なんだろうね。代表も農薬を使うようになってしまったか。

 最終的には葡萄も無農薬でやりたいが、そのためには農薬のことを知ることも大事。そう思って我慢してやってみる。

農作業用長靴

 農作業に長靴は必需品。長靴が無かったら仕事にならない。だから代表はほとんど一日長靴を履いて過ごしている。今履いている長靴は約1年前に購入したものだが、穴が開いてしまった。右足の踵の部分が裂けた。

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 ちょうど金型のパーティングラインのところ。歩いて長靴が変形する時にこのわずかな段差に歪みが集中し、一年繰り返されたことによって分離するに至ったものと推測できる。寿命だ。

 また同じ長靴を買った。白色の、耐油性だ。これまでに色々な長靴を試してみたが、農業用はこれに限る。

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 最初はマリンブーツを使った。ギャロップのコース開拓で重宝したからだったが、高さがあるのと黒くて太陽熱を吸収するのとで蒸れて、しかも、ボロボロになるのが早くてダメだった。おしゃれな園芸用とか、高級な雨靴なども使ってみたが、同じく蒸れるし、農作業のハードワークには耐えられなかった。長靴ではないが、地下足袋を履く人も多かったので真似してみたが、脱ぎ履きが面倒で、代表には合わなかった。

 やっぱり、この白い耐油性の長靴が農作業にはピッタリだ。もうひとつ言うと、中敷きは使わないで捨てる。これがあると蒸れるし、すぐにめくれてずれる。

畝立て機2態 番外編

 いきなりの畝立て機のパンクであった。代表が借りたモノは、どういうわけか借りている間にトラブルが発生する。使い方が悪いのかそういう運命なのか、体質なのかわからないが、とにかくそういうことが多いのである。

 畝立て作業を終えた直後、タイヤの空気が甘い(少ない)ような気がして、悪い予感がしたので、そのまま返却しないで空気を入れてひと晩置いて様子をみた。パンクしたのを返したりしたら機械のトラブルだけでは済まない。人間関係のトラブルになってしまう。

 予感は見事に的中。やっぱり空気が漏れた。気が付いて良かったと胸を撫で下ろし、修理してから返すことにした。パンク修理なんておちゃのこさいさい。目をつぶってでもできる。

 だが、穴の場所はチューブとバルブ部分の境目で、たくさんのひび割れが入っている。ここは修理不可能だ。

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 しかも、前にも穴が開いたのだろう。接着剤で埋めた跡がある。それでゴムが硬くなったのと、ゴムの劣化と空気が少なかったのが合わさって裂けたと思われる。これはチューブを新しくするしか方法がない。シット!

 更に...
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畝立て機2態

 マメトラという農業機械のメーカーがあることを代表は知らなかった。動力には三菱などのエンジンを使って、それ以外のところは自社設計としてユニークな農業機械を埼玉県桶川市で製造販売していた。していた...と書いたのは、もう会社が無いみたいだからだ。インターネットで捜しても詳しい情報が見つからない。かろうじてホームページの表紙だけが残っているだけだ。

 マメトラの製品でリターンカルチという名称の耕運機に、畝立ての円盤を装着した畝立て機があるんだが、これが驚異的な仕事をする。近所の農家の人が貸してくれたんだが、高い畝が立てられるし早い。手作業の30倍の効率できてしまう。代表の耕運機ホンダパンチX-F402に培土器を装着した場合の3倍早く、しかも楽。

 例えば、トラクターで2回ほど土を砕いた2反の田んぼで畝立てをやると、

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 手作業なら間違いなく4、5日かかるが、

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 たったの2時間半で済ませられたし、ついでに用水路掘りにまで使ってみたが、易々とやってのけてガソリンは2リットルまで使っていない。これはいいわ。

 こんなに優れた農機具を作っていたメーカーがどうして無くなってしまったのか?不思議でならない。ホンダパンチX-F402と比較しながら、そこのところを考察してみたい。

肥料も商品化

 作業場では今フル回転でぼかし肥料を作っている。ブルーシートを敷いて、原料5種類合わせて150リットルを2ヶ所で同時に仕込んでいるんだが、ひと山のぼかし肥料完成にだいたい12日かかる。このやり方では7反の野菜に対して間に合わないかもしれない。

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 計算上は余裕だった。余るくらいだった。が、肥料を施す時期が重なることが抜けていた。もっと緻密に検討しておかないと大事な時期に肥料がやれないという事態になってしまう。それは大問題だ。代表の農法では、肥料と施肥時期が発育の最大の動機になるという考え方で、それ次第で不作と良作が決まってしまうからだ。

 足りない時だけ他の肥料を使うという方法もあるにはあるが、はっきり言って、代表のぼかし肥料に匹敵するくらいの肥料を知らない。多分同じレベルの肥料は無いと思う。代表のぼかし肥料がNO.1だ。

 それで育っている畑Aのニンニク。

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 このぼかし肥料と農法でのニンニクは初めてで、まだ手探りの段階だが、周辺の農家の状態と比較すると格段にいい。ぼかし肥料の効果だと思う。

 たくさん作れるようになれば、野菜だけじゃなくて、ぼかし肥料も売れるんじゃないかと思う。

バイク仲間と飲み会

 昔昔のバイク仲間と、前回の飲み会がいつだったか思い出せないくらい久し振りに花門で飲んだ。一昨日のことだ。花門のお客さんに撮ってもらった写真を見て代表は思った。
 
 髪の毛が伸びて来た。そろそろ剥ぎらないといけない。

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 カビか苔みたいにチョロチョロ頭にこびりついている毛髪を、わざわざ床屋で刈ってもらうのが面倒になって、電気バリカンを買って自分で3ミリに揃えていたんだが、農大を卒業してからはそういう拘りも放って剃るようになった。顔を剃る時にツツーと剃刀を回せばそれだけで済んでしまうから楽だった。できれば眉毛もやりたいくらいだった。

 そうするようになってから頭部が乾燥してひじょうにさっぱりして、1ミリを超えるとなんだか汚れが付いたみたいな感じになって、手で撫でてもふにゃっとした感触でやたら気になる。やっぱり髪の毛の長さは0コンマ台でないといけない。今ではそう思う。

 バイク仲間はそれぞれであった。元々、代表のバイク仲間には、命がけ人生賭けのめり込みのバイク武勇談などをして笑い合うようなタイプの人はいなくて、マンスールさんも含めて皆さん生活の一部分として落ち着いた付き合い方をしているんだが、それ故に生き様とバイクとが滲み合っている。バイクの話をすれば生活が映し出され、人生の話をすれば傍らにバイクがあるという具合。

 だからどうしたという話だが、そのノスタルジーを共有している者にしかわからない、心の中のひじょうに大切な深い部分の存在を認め合っているということで、言葉によってでは不可能な共感ができるということである。言葉ならない感覚の共有。生活の中でバイクを足にして来た人間だけが到達できる、言葉を超えた全身感覚のコミュニケーション。ある種の快感ではある。

 しかし、バイク仲間から代表ひとりだけが農業の世界に足を踏み入れてしまったことから、今回、少しの感覚差が生じた。みんなの戸惑いというものを代表は感じた。

 それは、林道と農道の違い、ガソリンと軽油程度の違いではあったが、最も林道の湿った匂いやガソリンエンジンの排気臭をむんむんと放っていた代表の体臭が大きく変化してしまったことへの驚き、不可解、あるいは反発といった反応であった。代表はバイクとS2000と仲間を置いてどこへ向かって歩き出したのか、という...。

 もちろん、代表にはそんなつもりはまったく無く、残された時間を無駄なく効率良く燃やしたいという一念で、興味があることにその時その時で没頭して反射的に動いているだけだ。仲間と過去の言動を忘れるほど無責任ではないが、深く考えてもいない。考えることとか行動を記録することで時間が過ぎてしまうようでは本末転倒だ。こういうことを気にしていて時間が経つのももったいない。

 というわけで、それぞれの現在の足がトラクターでもバイクでもフリーウェイでも、大した問題ではないだろうと代表は思う。バイクは人生に彩を添えてくれる素敵な乗り物だが、人生そのものではない。ただ、その乗り味を知っているかどうかで人生の濃さは全く違い、そのことを共有できるバイク仲間の存在というのは人生の宝である。髪の毛は無くてもいいが、バイク仲間はいないと困る。

無能のデコイ

 先日カラスのデコイを作業場の屋根に下げて効果が無かったことを書いたが、あれでは単にカラスが近くにいなかっただけとも受け取れるので、もう一つの実験をして証拠を見せたいと思う。

 賢いもので、畑を耕し始めると、すかざずカラスや鳥たちが飛んできてカエルやミミズを拾って食う。トラクターにカラスのデコイを下げて耕耘したら、カラスや鳥たちは怖がって近づかないか、それとも無視か、やってみた。

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 やっぱり全然関係ないね。小さくてわかりにくいが、ちゃんとカラスとその他のムクドリなどが着いて来て餌を拾って旨そうに食べている。デコイが下がっていても手が届くくらい近くまで寄って来る。こういう商品がどれだけ無駄な出費なのかがよくわかると思う。代表もずいぶん金を使った。

 後日談だが、作業場の屋根に下げたデコイを降ろしたら、カラスの奴らデコイ目がけて脱糞してやがった。明らかにバカにされている。こいつら手強いよ。